リノベーションエコハウス山形

リノベーション・
エコハウスを
学べるコラム

Interview竹内昌義さん(建築家・みかんぐみ)

エコハウス、そしてオフグリッドな暮らしのこと

東日本大震災で福島第一原発がダメになったとき、エネルギーと暮らしは思った以上に隣り合わせにある、という事実に私たちは気づきました。3.11以後の「これからの暮らし」というものをイメージする時、「オフグリッドライフ」というのは一つのテーマになりうるもののように思います。「グリッド」とは電力網のことですから「オフリグッドライフ」とは電線から切り離されてもやっていける暮らしのこと。つまり、エネルギーが自立できている家、ということです。

私がこれまで携わってきた「山形エコハウス」をはじめとするエコハウスは、エネルギー消費量が非常に少なく災害にも強い建物ですから、まさにこれをこれからの社会に広めていかなきゃいけない、という思いで取り組んできました。しかし一方で、その技術や考え方だけをお話ししても一般の人にあまり食いついてもらえないことが多いということも感じてきました。ですから今回の展示会では、エコハウスの先にある「ごきげんな暮らし」の方にフォーカスをしたいと考えたのです。

エコハウスがもたらすメリットは様々です。エネルギー消費がすごく少ない、光熱費も少なくて済む、地域経済をよくする、あったかくて快適、ヒートショックなくなる、みんな健康でいられるといったことはもちろんこれからも伝えていくべきことです。

しかし今回はそれにとどまらず、自分なりの自由さを手にれられる、今までの規制やルールから解放された自由なやり方がある、自分なりの楽しい暮らしを満喫できる、というところまで伝えていきたいのです。ですから、ここでいう「オフグリッドライフ」とは、誰にも支配されることなく自由さを手に入れた暮らしや働き方や生き方をしていこうよ、という投げかけであり、そうしたメッセージをみなさんに感じ取ってもらえたらとても嬉しいですね。

竹内昌義さん
(建築家・みかんぐみ)

1962年神奈川県生まれ。建築家、東北芸術工科大学教授。建築設計事務所『みかんぐみ』共同主宰。主な代表作に『SHIBUYA AX』『愛・地球博トヨタグループ館』『伊那東小学校』『マルヤガーデンズ』『山形エコハウス』など。『団地再生計画/みかんぐみのリノベーションカタログ』『未来の住宅』『原発と建築家』『図解 エコハウス』など、著書・共著書多数。

2017.8.3から東京・渋谷ヒカリエ8F d47 MUSEUMにて開催される「NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた –Off-Grid Life-」の見所についてのインタビューより。
Interview : Minoru Nasu (real local yamagata writer)
参照記事:reallocal 山形 https://reallocal.jp/41129